こぐま犬と散歩〜元保護犬の漫画日記〜

見た目が小熊な元保護犬のマンガ絵日記

【犬マンガ】お友達犬ハリーくんの手術

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ハリーくんはアメリカンコッカースパニエルの男の子。

以前にも登場しています。

 

肝臓が悪く、そのためか目が不自由なハリーくん。

いつもお母さんが鈴を付けて音で誘導してあげています。

鼻と耳を使ってお散歩するので、どうしてもクンクンするために

あちこちに鼻を付けてしまうのですが、その時に

口元の腫瘍を傷つけ、出血してしまうことがありました。

 

ハリーくんのお母さんは、ハリーくんの血が私の服やかばんに

付かないかとてもいつも気にしてくれたり、

(もちろんそんなのは気にならないのですが)

ハリーくんのご飯もふやかして一日に複数回にわけてあげていたり、家の中でも

ぶつかったりしないか心配していたり、色々と大変そうでした。

 

それでもハリーくんのお母さんは全くつらそうな素振りを見せず、

いつもニコニコとしていてハリーくんも幸せそうで、楽しくお散歩

でお話させていただいていました。

 

しばらく公園で会っていなかったのですが、久しぶりに先日会った時

ハリーくんの下唇が一部なくなっていて、腫瘍が消えていました。

腫瘍はもともと良性だったのですが、それが広がってきてしまい、

口の中の粘膜に到達しそうだということでお医者さんから切除手術を

勧められたそうです。

 

でも、手術となったら全身麻酔。どの飼い主さんもためらう局面だと思うのですが、

ハリーくんは元々病気があるので、ヘタしたら生命に関わるかもしれません。

本当にものすごい葛藤があったと思いますし、実際にとても悩まれたそうです。

もしかしたらこの手術をしたせいで二度と目覚めないかもしれない、と泣いて

迷って、それでも手術しようと決断し、そして結果はとても良い方向に向かいました。

 

人間でも全身麻酔から目覚めない人は時々いると聞きますし、ましてや

まだまだ完全に解明されていない動物治療。私だったらどうしただろうと

考え込んでしまいました。

 

切除手術のあと、前は目が不自由なことと口元の腫瘍のせいか、

年齢よりもちょっと上に見えていた外見が、驚くほど若々しくなり

足取りも軽く、ちょっとイタズラしてみたり、私に前足でちゃいちゃいしてきたり、

前よりさらにかわいくなっていました。

口元が一部なくなってしまったために歯がちらっと見えてる状態ですが

パッと見わからないぐらいですし、痛みが続くことを考えたら今のほうがずっと

良くなったと思います。

そのハリーくんを見て本当に嬉しそうなお母さん、食事の苦労も減り、血が付かないか

心配することもなくなり、晴れ晴れとした表情になっていました。

何よりもハリーくん自身がとても楽しそうにお散歩するようになっていて、

本当に良かったと思いました。

 

犬を飼っている以上、病気やケガなどで大きな決断を迫られる時が来るのは

誰にでもあると思います。

私はその時に正しい決断をできるかわかりませんが、ハリーくんのお母さんを

見習って、私も心を強く持たなければと思いました。

 

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