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今回のお話は前回の続きです。
12歳で、おばあさんに飼われていたけど、ご病気のため、娘さんが預かることになったシーズーの心ちゃん。
その後、悲しいことに飼い主のおばあさんが亡くなられて、正式に娘さんである犬友さんのお宅の子になることになりました。
飼い主さんは、最期のとき緩和ケア病棟に入られていたため、普通の病院と違って犬と面会することができました。
そのおかげで心ちゃんは最期の瞬間こそ一緒にいられませんでしたが、ギリギリまで一緒の時を過ごすことができました。
娘さんのこともあまりわからなくなっていたおばあさんですが、心ちゃんの名前を出すととても嬉しそうに笑顔になり、写真を指して「べっぴんやなぁ。」とつぶやいてたそう。そして抱っこするとはっきりと愛犬が分かっていたそうです。
シーズーちゃんは飼い主であるおばあさんに会えるととても嬉しそうにして、おばあさんのそばに丸くなり、帰るまでそこから微動だにせず、ずっと一緒に寝ていたそうです。
そして、飼い主さんが亡くなられたあと、やっぱり少し元気がなくなり、血便が出たりしていたのですが、すぐに体調が戻り、まるで「私はここで生きていく」と決意したかのようにお散歩で元気に歩いている姿を見ると、犬の生命力と適応能力に感動してしまいます。
動物はガンの匂いが分かるという話がありますが、面会の時もしかしたら飼い主さんがもう長くないことを感じていたのかもしれない、だからお別れを言うことができて、早く受け入れることができたかもしれないと思うと、緩和ケア病棟で愛犬と面会できるというのはとても良いことだと思いました。
そして心ちゃん、毎朝お散歩に来ているのですが、公園で毎日会うおじいさんがいます。その人はてんすけのお友達だったフレブルちゃんの飼い主さんだったんですが、去年その子は亡くなってしまい、今は一人で犬たちにおやつをあげるために毎日公園に来てくれています。
過去に描いたお話↓
突然多頭飼いになった犬友さん、小型犬といえど2頭同時に散歩させるのはなかなか大変です。もともと一緒に暮らしていたわけじゃないので、行きたい方向がまちまちで、どちらかはどちらかに合わせないといけないため、引っ張られる羽目になります。
そんなとき、おじいさんが「ちょっとリード、貸してみ」と心ちゃんの方のリードを持ち、好きなところに歩かせてあげてみました。
そうしてもらえると、犬友さんはトイプーちゃんを好きに歩かせることができるし、おじいさんはワンコを散歩させることができ、心ちゃんも好きに歩くことができるという、一石三鳥な状態になり、これは良いなということで毎日公園の中をおじいさんが散歩させることになりました。
それが数日続いたころ、おじいさんはシーズーちゃんが来るのを心待ちにするようになりました。
やっぱり毎日他所の犬と触れ合ってるとはいえ、リードを持って散歩させるというのは格別に嬉しいことなんだ…と思うと、自分の犬を散歩させることができるって幸せなことなんだなと、改めて感じました。
12歳で飼い主さんを亡くすという悲しい境遇になったけれども、娘さんのところでこうやって新しい犬生を満喫できるようになって、天国のおばあちゃんもきっと安心してると思います。
いくつになっても新しい環境を受け入れることができるって、やっぱり犬ってすごいですね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。