こぐま犬と散歩〜元保護犬の漫画日記〜

見た目が小熊な元保護犬のマンガ絵日記

【漫画レビュー】おすすめペットエッセイマンガ

ご訪問ありがとうございます。

 

私は漫画を読むのが好きです。

今回は私のおすすめ漫画をご紹介したいと思います。

 

漫画の中でも動物漫画というジャンルがありますが、動物が出てくるだけの漫画、擬人化された漫画、動物を観察した漫画など色々ある中、今回は「ペットエッセイマンガ」(描いている作者の方が自分で飼っている動物を漫画にしているというくくりです。)という枠で個人的におすすめの漫画をご紹介したいと思います。

 

あくまで私の主観で書いていますので、その点をご了承ください。

 

ポチといっしょ /くぼた尚子

1巻の初版が1999年と、だいぶ前の漫画なのですが今でも大好きな犬漫画です。なんといっても絵がすごく可愛い(*´艸`*) 

ポチくんはウェストハイランドホワイトテリアという犬種で、一般にウェスティと呼ばれる白いワンコ。

 

このポチくんが元気でくいしんぼでわがままで本当に可愛いんです。

もともと、作者のくぼた尚子さんの作品がとても好きで、作風が好みというのもありますが、可愛いだけじゃなくて漫画としてとっても面白い。

 

ポチと一緒第一巻の紙面

ポチと一緒第一巻より

動物漫画によくあるのが、大げさに描写することによって可愛さをアピールする手法ですが、くぼた尚子さんは、そうではなくサラッと軽いタッチが持ち味の方で、この作品にもそれが活かされています。

特別に擬人化するでもなく、リアルに描くでもなく、自然な犬のしぐさのままで可愛いのが好きです。

 

1巻の中に、ポチくんが大怪我をするエピソードがあって、描く人によってはとても深刻な話になりそうなのに、くぼた尚子さんの軽いタッチでおもしろエピソードになっているのがすごいなと思います。

私だったらこんなに軽く描けないな…と思いました。

 

発行されたのが10年以上前なので、犬の躾に関しては今と違うなと思うところがありますが、それを超えて余りある楽しさ。犬を飼う楽しさがふんだんに描かれています。

山椒茶屋/よんよん

タイトルの「山椒」は、飼われているセキセイインコの名前です。もともとブログで発表されていた漫画をまとめて書籍化されたもの。

 

私は鳥は小さい頃に家で十姉妹を飼っていただけで、自分自身で飼ったことがないのですが、この作品を読んでこんなに頭がよく、感情表現が豊かなのかと驚きました。

よんよんさんの画力、表現力がすばらしく、簡単な線で描かれているのに山椒ちゃんの生き生きとした姿は飼っていない私にもすごく伝わりました。

 

山椒ちゃんへの愛情が深くて、鳥と暮らす楽しさが満載です。

 

山椒茶屋インコはじめました。の紙面

山椒茶屋インコはじめました。より

この漫画ではよんよんさん以外も人間が全て動物になっているのですが、お父さんのクマさんがすごく良いキャラなんですよね。

 

よんよんさんにお父さんが言うセリフにも考えさせられるものがあったり、女性一人暮らしのリアルな生活が描かれていたり、インコの山椒ちゃん以外にも魅力がある漫画です。

 個人的に山椒ちゃんを逃してしまった時のことと、山椒ちゃんが吐き気を催した時のエピソードが、愛情に溢れていてとても好きです。個人的に、ちょんちょんとした目が好きなんですが、こんなに簡単に描かれているのに、すごく表情が豊かで鳥と暮らす楽しさに溢れた素敵な漫画です。

 

また、鳥を飼う上での注意点などもよく分かり、セキセイインコを飼うんだったら必読の一冊だと思います。

 

続きが出ないかなーとずっと待ってます。

ウチのハナちゃん

ずっと、ウチのハナちゃん/松本英子

「ウチのハナちゃん」の次が「ずっと、ウチのハナちゃん」なんですが、「ウチのハナちゃん」は絶版になってしまってます。

作者の松本英子さんは、物事を鋭く観察する感覚に優れた方で、「荒呼吸」というシリーズでそれが顕著に表れています。

 

ハナちゃんは松本さんの猫というか、実家の猫なんですが、ふわふわ可愛いにゃんこではなく、孤高のハンターで誇り高い野生動物のような猫です。

お母さんのキャラクターも良くて、ハナちゃんに対する愛情はもはや尊敬のような印象を受けるほど。

一人と一匹のお互いを尊重した暮らしぶりが素敵です。

もちろん、愛情もたっぷりでハナちゃんの可愛さもたっぷり描かれています。一切の擬人化をしていないのですが、人間味のあるハナちゃんの動きや表情がとても生き生きとしていて、読んでいて気持ちよく、猫という動物の魅力が描かれているなあとおもいます。

ウチのハナちゃんの紙面

ウチのハナちゃんより

松本さんのただ観察するだけではなく、ハナちゃんに敬意を払って距離を開けている感じが見て取れ、愛情の深さに最後は感動して泣けます。

 
かわいい猫漫画も好きですが、愛情に溢れていながら猫可愛がりしていない漫画もとても好きです。

いもうとは秋田犬シリーズ/小池田マヤ

保護犬を引き取った経緯を詳しく描く漫画はあまり(ほとんど)ないので、とても貴重です。
特にこの漫画では、どうして飼おうと思ったか、保護犬を引き取るというのがどういう段階を経てどういう苦労があるかというのがとても克明に描かれています。
 
作者の小池田マヤさんは、独特の考え方というか人間心理を掘り下げて描くのが上手な作家さんで、「バーバーハーバー」や「聖★高校生」といった代表作でもそれが良く出ています。
 
今回の漫画にもその部分があって、保護犬を引き取ることに対してや、保護団体さんの対応についても繊細な性格が表れた表現になっています。 その部分が、人によっては「こんなに保護犬を引き取るって大変なんだ…」とネガティブに捉えられてしまうかもしれません。  保護団体さんの方の描き方がちょっとキツく感じますが、小池田さんはこういう人物の描き方をする作家さんなんですよね。
 
でも、技量のある漫画家さんなので、とても読み応えがあり、一人暮らしの人が保護犬を引き取るというのはどういうことなのかが良くわかります。
 

いもうとは秋田犬の紙面

いもうとは秋田犬より
引き取ったあとのエピソードは大型犬と暮らす楽しさや大変さを描いていて、まさに、「飼ってしまえば普通の飼い犬」というのがわかる内容になってます。
 
犬の絵がとてもリアルで、描き込みもみっちり。秋田犬の魅力をたっぷり伝えてくれているので漫画としても面白いです。
特に南ちゃんにメロメロになっていく過程は犬あるある満載で笑ってしまいます。
ただ可愛いだけじゃない、飼っている人の心情が良くわかる漫画です。
 
シリーズは3冊まで出ています。
 

漫画家の魔神ぐり子先生のエッセイ漫画シリーズ。

その中でるるちゃんという猫と、お友達の漫画家さんの平蔵ちゃんという猫が出てきます。

「楽屋裏」は猫がメインではなく、漫画家さんの生活を描いたエッセイ漫画で時々猫が出てくるだけなんですが、このシリーズを全部読んで「漫画家と猫がまあまあ仲良く暮らすマンガ」を読むと一層楽しいです。

このシリーズはギャグ満載のエッセイなんですが、かなり爆笑出来てペット関係なく大好きなんです。猫の描き方も可愛くてペットエッセイとしても面白いです。

「漫画家と猫がまあまあ仲良く暮らすマンガ」より楽屋裏の方に良く出てくるお友達の猫の平蔵ちゃん(鬼平が好きで名付けられた)が凶暴で可愛い。

この漫画を読むと猫を飼っている人は猫の奴隷って言う意味がよくわかります。

魔神ぐり子「楽屋裏」紙面

楽屋裏より

どんなに虐げられても愛している様子は猫を飼っている人の共感を呼ぶと思います。   突き放した描き方をしてるんですが、愛情たっぷりに振り回されてる様子が楽しくて、何度も読み返しています。ただ、同人誌によくあるようなノリツッコミ、漫画ゲーム・アニメのネタが多いのでそういうものに馴染みのない方は戸惑うかもしれません。

ペット中心ではないエッセイ漫画

この他にも、エッセイ漫画の中にちょこっと犬がする漫画があります。

 

ドラマ化された「中学聖日記」の作者、かわかみじゅんこさんのフランス・パリでの生活が中心のエッセイ漫画なんですが、時々出てくる「アナンケ」という犬が可愛いのです。

アナンケは保護犬で、ホームレスが飼っていたのを引き取った人からさらに引き取ったという経歴がある子なのですが、かわかみさんのご主人にとてもなついていて、もともと猫派のかわかみさんが戸惑いつつも可愛がっている様子が微笑ましい。

力の抜けたタッチの絵も素敵です。 こういうセンスのある漫画が描けるのがとてもうらやましい。

最新刊ではパリから引っ越されているのですが、そこで出会う「リールー」という隣のおばあさんが飼っている犬がめちゃくちゃ凶暴な顔で描かれていて、笑います。

まとめ

こうやって見ると、ペット漫画に犬が少なく、猫や鳥が多いなーと感じます。犬を飼うとわかりますが、やっぱり犬には散歩が必須で、その時間を多く取ることが出来ない忙しい漫画家さんは猫のほうが合ってるのかもしれないと感じます。

それと、少し前だと犬は外で飼うというのが常識の時代がありましたので、家の中にずっといる猫に比べてエピソードが少ないのかもしれませんね。

今は家の中で飼われている犬も多いですし、これから犬漫画が増えてくれたら嬉しいと思っています。

 

お気に入りの漫画は見つかりましたでしょうか。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

他にも有名すぎるペットエッセイ漫画の名作があります。

あまりにも有名すぎるのでここでは割愛しますが、こちらの作品もどれも名作です。

 

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